WindowsXPサポート終了

ついに12年の長きに渡ってWindowsPCのメインOSとして使われて来たXPのサポートが終了しました。
実際に4月になってからは俺のところにも新PCへのリプレースやOSの載せ換え案件の仕事が相当数入ってましたしね。
で、やっぱり良く聞かれたのは・・・
「OS換えなきゃ駄目?」
ってな感じですね。まぁ、立場的に言わせて貰えば「駄目です。」と言わざるを得ませんね。だって安易に「大丈夫ですよ。」なんて言って使い続けて、もしなんかあったときに責任取れないもん。
すると大抵の場合は「なんでサポート終わっちゃうの?」になる訳です。そもそもOSの発売サイクルは3年でした。(今はもっと早い)XPはそれまでの98系を廃止しNT系OSを一般用にしたものとしてインターネットの発達と共に異例とも言える長さでOS界の頂点に君臨しました。
その背景は98の後に出たMeの出来が悪すぎた事。そして、XPの後に出たVistaもダメOSの烙印を押されてしまいました。まだ、インターネットの黎明期で95から98へのスイッチは比較的スムーズだったものの、その後に出たMeの続発する不具合で98からの切り替えが進まず、XPは期待のOSとして登場します。
それでも当初はやはり散々な言われようでした。SP1、SP2とバージョンを上げるにつれ洗練されパソコン操作の基本はXPの操作と同義語になってしまいます。
ただ、技術はドンドン進む訳です。より高速なCPU、大容量のメモリにHDD、それらを効率的に管理するにはXPでは不足です。
インターネットに繋がっているのが当たり前の現在の環境で、ウィルスやクラックの技術も高度多様化しています。それに対応させるためにXPのサポートをいつまでも続けることは出来ないでしょうね。
だって、XPってもう販売されてないんですよ。とっくの昔に・・・ようするにマイクロソフトとしてはサポートしてもお金にならない訳ですよ。元々ソフト屋さんですから、新しいOSをバンバン買って貰わないと利益にならない訳です。そこにマンパワーを使うよりも新しい開発に割く方が健全ですからね。
でもね・・・
マスコミ報道はどうかと思う訳です。「XPは危ない」と降って湧いたような大騒ぎで不安を煽ってます。そもそも論になりますが、確かにサポートは終わり新しい修正パッチは供給されません。でもね。ちゃんと毎月セキュリティパッチを意識してちゃんと当ててました?パソコンの調子が悪いと言う事で伺ったクライアントのPCで重要な更新が100件以上溜まっているなんてのを何度も見てます。そういう人は新しい修正パッチが公開されようが、されまいがリスクは一緒なんですよ。
Win7や8にしてワクチンソフト入れてあるから安心。
じゃないんです。本当はセキュリティパッチの重要性をもっとちゃんと説明して、新しいOSにしたのを機会にきちんとパッチを当てましょうね。ってのが良いと思うんですよね。
セキュリティに関して俺が授業などで良く使う例え話があります。
車道を歩いていたらどうなると思います?
轢かれるリスクは相当程度高いですよね?だから、歩道を歩く訳です。でも、通り魔や酔っ払い、無謀運転などで歩道に車が突っ込んでくる可能性は常にある訳です。それを避けようと思えば外出しない事です。でも、家の中にいても車が突っ込んでくる可能性はゼロじゃないですよね。
それでも少しでもリスクを減らす為に俺も息子達には「歩道を歩きなさい」「歩道がないところでは端を歩きなさい」「交差点では左右を確認しなさい」などと注意する訳です。これは俺も小さいときに両親から言われて来たはずです。
すなわち車は便利な移動手段だけれども、危険なものでそのリスクを低減するにはどうすれば良いかを学んで来ているので対処出来ている訳です。
さて、未開のジャングルに住む人をいきなり大都会の真ん中に何も説明せずに連れて来たとしましょうか?
車を見るのも初めてです。車道と歩道の区別、信号の意味も判りません。
車に轢かれるリスクは俺の何十倍にもなりますよね?彼には車がどんな存在で車道や歩道、信号の意味。そして、対処方法などをきちんと教えてあげないといけません。
逆の場合もそうです。俺がもしいきなりジャングルに連れていかれたら・・・
毒のある草木や危険な沼、危険な動物。それらに対処する方法を俺は知りません。現地の人ならば常識として知っている事を俺は知らないんです。
自分の身を守るには前提となる知識が必要になる訳です。この世の中に無駄な知識、勉強など存在しません。偏った知識や思い込みなどがリスクを増大させてしまうと俺は思ってます。
XPを使い続けると決めた方は、それを否定するような事はしません。様々な事情や理由もあるでしょうからね。ただ、勉強する労力は惜しまないでください。新OSを選択した人よりもずっと勉強しないといけないと思いますから・・・

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