ビリヤードをはじめたきっかけ

なんか面白い話題でもないかなぁ~と思ったんですが・・・
何もない。
困ったものです。ブログの記事を気まぐれに更新してみたら何か面白い事でも思いつくかな?と思っていたんですが、出るのは愚痴ばかりで読んでいても楽しくないでしょうしねぇ・・・
たまにゃ思い出話でも書きますかw
ビリヤードセブンが開業して26年。まぁ、途中で1年ほどの休業がありますが県央地区ではもっとも古いビリヤード場のひとつになっちゃいましたね。
開業する直前はハスラーブームの真っ只中。予約制で平日でも2時間3時間待ちは当たり前・・・
当時大学1年生だった俺は大学の友達に誘われて数回プレーした程度。まぁ、いつでもビリヤード出来たらなぁ~とは思いましたが、それほど熱中している訳ではありませんでしたね。
その頃はバブル絶頂時。親父が県内に4,5階建てのビルを次々に所有してその中の最新新築であった座間のビルの2階で新しく商売でもしてみようということになりました。
大学で野球部の練習が終わり帰宅した俺にふいに親父が聞きます。
「最近、若い連中の中で流行ってるものとかあるのか?」
「ビリヤードじゃね?」ってな答えをしたんだと思いますが、親父はビリヤードなどしたことありません。どんな状況か見てみたいというので近所のビリヤード場に予約を取って弟と3人で向かいます。
盛況な状況に驚いた親父はその場で即決して2階のテナント部分をビリヤード場にすることを決めます。
業界にコネも何もないですからね。ブームで値段が釣上がった台湾テーブルを3台導入して2週間も経たない間にビリヤードセブンが開業します。
当時はまだ横浜に住んでいたので昼間は大学に行って野球の練習(授業に出ていた訳ではないw)、夕方から当時親父がオーナーだった学習塾で小中学生に算数、数学、国語なんかを教えて、夜は座間に移動してビリヤード場の店長です。
まぁ、今もそこそこ忙しいですが考えてみればここが原点ですね。
ただ、店長と言ってもビリヤード好きでそれが高じて自分のお店を持ちました。ってな訳ではなかった訳です。10回にも満たない回数しかプレーしたことのない中でいきなり店長ですからね。
しかも、当時はほとんどがブームに乗った初心者(俺もその一人)。当然ですがルールや撞き方なんかを聞かれる訳です。ルールは本を読めば良い訳ですが、プレーを教えるとなるとそれなりに実力が伴わなければいけません。
練習しようにも方法も判らなければ、ずっと満台で自分の練習する時間なんてそう多くも取れません。
仕方がないので店を閉めた後に24時間営業の他店に行って上手い人のプレーを食い入るように見ながら練習方法などを盗んで実践してました。
今に思えば当時のビリヤード環境は今よりも閉鎖的でした。上級者はブームに乗って遊んでいるだけの初心者を見下して相手にもしてくれません。露骨に嫌な顔をされたのも1度や2度ではなかったですね。
そんな中で最初に親しくなる上級者と言えばB級くらいの人ですね。今、考えるとB級とは言え今で言うC級の上位くらいでしょうかね?マスワリ経験5回以下、ボーラードがアベ100点前後くらいの人達でしょうね。
それでも当時の俺に取っては相手をしてくれる超上級者です。
「賭けなきゃ上手くならないよ」
などと騙されて随分と毟り取られましたねぇ。まぁ、もっとも前述のような実力ですから彼らは彼らで上級者からさらにやられていたんだと思いますけどね。
そのうちにセブンにも来るようになりブームも少し落ち着いてゆっくりビリヤードが出来るようになると、賭け球全盛期を迎えます。まぁ、B級下位で賭け球でプラスになるとすりゃ初心者相手にするのが手っ取り早いですからね。
でも、俺はずっと疑問に思ってました。最初はブームに乗ってはじめたビリヤードですが、そのゲーム自体に魅了されていましたが、元来賭け事は大嫌いです。
「賭けなくても上手くなるんじゃないか?」
ずっと、そう思いながら渋々賭け球に付き合う毎日です・・・
月日は流れ大学を卒業し、都内のソフト会社に就職して3年目。転機は訪れます。バブルは崩壊し親父が持っていたビルは全て売却し残ったのは自宅のある座間のビルだけ。親父が会社の清算を考えていると言う話しをしたときに俺の腹は決まりました。
当時は株式の会社を作るのに資本金1000万が必要でした。俺は独立を考えていたので定款を変え俺が代表に就く事で自分の会社を持ち、パソコン教室の経営に乗り出します。
そのときにビリヤードセブンの廃業も決めました。新しい仕事に注力したかった事もありますが、ビリヤード関連の人間関係やら鉄火場よろしく賭博場に化してしまっているビリヤード場に嫌気が差していたのも事実ですね。
セブンを休業して1年ほど経ったある日、昔なじみの店に何の気なしにふらっと寄ってみました。
1時間ほど店長とプレーした後に少し話しをしました。セブンを廃業した経緯なんかも話したのですが、そこで店長が・・・
「たいしさん。また、セブンやりなよ。ビリヤード好きなんでしょ?一緒にプレーしてりゃ判るよ。」
返答に戸惑う俺に続けて・・・
「賭け球嫌いなのは知ってるよ。まぁ、客商売だからさ嫌な事もあるだろうけど、10年やって来たんでしょ?大丈夫だよ。セブンはたいしさんのお店なんだから少々我侭言っても良いんだよ。賭け球禁止で初心者も上級者も一緒にビリヤードを楽しめる空間にすれば良いじゃん。まぁ、うちでやったら常連さんのほとんどが移籍しちゃうから怖くて出来ないけどね。俺は賭け球嫌いじゃないし(笑)」
そっか、賭け球禁止か・・・表面上それを謳っているお店はあっても実際に禁止しているお店は皆無。そんな発想があるのかぁ。ビリヤードしてえなぁ・・・
それから1ヵ月後、セブンはリニューアルオープンします。賭け球は禁止。これは裏も表もなく額面通り禁止。たいした実力も実績もないA級ですが、俺も今まで以上に積極的に初心者の方々にビリヤードを教えます。もちろん、学習塾やパソコン教室で培った教える技術と理論に基づいた練習方法を提供する為の勉強も欠かせません。もちろん、自分の練習も・・・
以来15年ずっと方針を変えずにセブンを営業しています。
この間、ブームは一度も来てません。総合アミューズメントなどで気軽にビリヤードが楽しめるようになった一方、セブンのような専門店は衰退の一途です。
常連さんの入れ替わりも随分ありました。賭け球禁止が嫌な人もいたでしょう。就職や結婚、出産、引越しなどご自身の環境変化でビリヤードを止めてしまったり、移籍した方もいるでしょう。ビリヤード自体に魅力を感じなくなってしまった人もいるかもしれません。他店での刺激を求めて移籍した人もいるでしょうし、うちの環境が嫌だとか、ひょっとしたら俺や常連さんとの相性で移籍してしまった人もいるかもしれません。
逆に俺に教えて欲しい、セブンでビリヤードがしたいとわざわざ遠方から通われている方もいらっしゃいます。ありがたい限りです。
俺のちょっとの我侭(賭け球禁止)を許して頂ける方なら、来る者拒まず、去る者にはちょっと未練w(でも、色々な事情や考え方があるから追いませんけどね。)
これからビリヤードをはじめてみたい。ちゃんと教えて欲しい。賭け球嫌い。そんな人は気軽にセブンの扉を開けてくださいね。一生懸命笑顔でお迎えしますよ。

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