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先玉のスピード

今日は昼間にPCの授業を2コマやってから厚木に移動して大学で講義です。5限の授業は18:10までなので、それから質問を受けたりなんだかんだで帰って来るのは18:50くらい・・・

19時にはセブンのオープンがありますから10分で夕食を済ませてセブンに入ります。まぁ、慌しいですけど日常といえば日常ですか・・・

ビリヤードはいつものように常連さんと11ボールのセットマッチをやってました。

う〜ん、他にはプログラムを少し書いてテストしたりとかもしたけど、あまり書くことがないなぁ・・・

たまにはビリヤードの技術論でも書いてみましょうかね?

いろいろな考え方がありますし、俺の考えが正しいかどうかではなくあくまでも俺はこういう「考え方でプレーしているよ。」ってだけのことですので気にしない方は気にしないでください。興味のある方は試してみるのも一興かと・・・

ある程度ポケットが出来るようになって来ると次にネクストを考えはじめますよね?するとシュート率が落ちる訳です。まぁ、当たり前と言えば当たり前な訳で入れだけでよかったところに余分な作業を加える訳ですからシュート率がそのままって方が不自然です。

B級に上がりたてくらいの人が

「C級の頃の方が入っていた気がする・・・」

なんて話しを良く聞きますが、事実そうだったのかもしれません。でも、そのC級の頃に入っていた確率と同じくらいのシュート率に戻ってさらにはネクストも作れるようになれば、トータルで見た連続でポケットする率は格段に上がるはずです。まぁ、そういう意味ではステップアップのためには必要な事であり誰でも通る道だと思う訳です。

さて、この前提に話しを進めましょうか?

俺はハードショットが嫌いです。いくつか理由があるんですがざっとこんな感じです。

・シュート率が落ちる
・手玉のコントロールが利かない
・次のショットに力みが残りミスが増える
・フォームのバランスを崩す
・適当にやっているようで上手そうに見えない
・etc・・・

でも、俺の知り合いのプロやSA、そしてA級上位者の中にはハードショットを練習に取り入れている人も少なくありません。何故か?

これは直接聞いた訳ではないので俺の想像ですが、ハードショットはリスクが高い訳です。でも、使わないといけない場面もあります。そういうときに備えるという事がひとつ。そして、上級者がハードショットを練習する場合は大抵練習の最初の方です。すなわち身体をほぐすウォームアップを兼ねていると思われる訳です。現にこの練習をしている上級者はポケットしたしないをあまり気にしている素振りがありません。ポケットすることが目的ではなく、身体を慣らし、キューの出る感覚を確かめているんだと思います。

これは基礎の出来た超上級者だから出来る技で俺くらいのA級中盤の腕では到底真似の出来る練習方法ではありません。

話しがあちこちに飛んで申し訳ないですがいつものことと勘弁してください・・・

では、力加減をどのように練習するか?ということですね。

まずは基準の力加減を作ります。たとえばセンターショットを例にしましょうか?
センターショットは入れる練習ではなく、ストップショットの練習の結果ポケットされているということは何度もここや他のサイトなどでも触れてきました。まずは自分にとって一番安定したストップショットの撞ける撞点とスピードを見つけます。
次に先玉をセンターに置いたまま、手玉を2ポイントのライン上で少し移動させます。そして先ほどの撞点とスピードを再現します。確認は手玉の止まる位置が一定化することで出来ると思います。
徐々に厚みを薄くしてやはり基準の力加減と撞点で繰り返します。

これが第一段階です。C級向けの練習と言って良いでしょう。(俺もやりますし、C級だけがやれば良いというものではないですよ。あくまでC級でも使える練習方法という意味です)

次に第2段階です。同じようにセンターショットの基準を作ります。(って言うかここでは既に出来ているはずですから確認作業です)
そして2ポイントライン上で手玉を少し動かして撞く訳ですが、ここまではさっきまでと一緒です。違うのはその撞点とスピードです。先ほどは手玉のスピードを一定化しましたが、今度は先玉のスピードを一定化させることを目的とします。すなわち薄くなるほど手玉のスピードは上がる訳です。先玉のスピードが安定しているかどうかは中々計る方法が難しいですから、経験ということになるのだと思いますが、それも前記の練習より難しくなっている点です。ある程度先玉が同じスピードで走ることが確認出来ればあとは手玉の止まった位置で判断が可能になると思います。

薄い玉ほど先玉を走らせるために強く撞く必要があります。でも、どのくらいのスピードで撞くのが最適かは分かりにくいものですよね?それを練習で体言して置こうと言うのが目的です。

結局ポケットビリヤードは先玉がポケットしてなんぼな訳です。先玉にはポケットしやすいスピードがあります。それを覚えるための練習というのはネクストを作る上で大事なことです。

ポケットしやすいスピードというと・・・
「クッションをなめるような入り方は嫌だ」
とか
「ポケットの真ん中から入れれば関係ない」
とかが聞こえて来そうです。目指すところが違っているのでそういう考えを否定はしません。ただ、相手も同じ考えでプレーはしてくれないということです。

コーナーポケットは125mm〜135mmとなっています(NBAルールブック参照)ボールは57.2mmですので、一番狭いポケットを採用しても約2.2個の許容がある訳です。

もしも、手前のクッションを少しなめて入ることを考慮して許容が3.5個に広がったとしたらどうでしょうか?バケツ対ピンホールの戦いです。どっちが有利かは一目瞭然ですよね?

俺はビリヤードが衰退している原因のひとつだと思っているのでポケットを小さくしたテーブルは大嫌いですが、試合等で(俺は試合から引退しているので関係ないですが・・・)そういうテーブルに当たることもある訳です。じゃあ俺が不利か?違いますね・・・

1.6個のポケットを1.8個に広げる技術がある訳です。角の関係で大きく差を出すことは難しいですが、それでもポケットしやすいスピードで撞けば受けも広くなる訳です。

小さいポケットにビビッてキューが出なくなるなんてこともありません。なぜなら入りやすいスピードを知っているからです。それでも入らなければきっと相手も入らないだろうと思うだけのことです。

この先玉のスピードを一定化させる練習はB級以上向けの練習です。C級がいきなりやっても意味は薄くなります。なぜなら手玉のスピードさえコントロール出来ていないのにこの練習が出来るはずはないからです。

そして最後にハードショットについてもう一度書きます。ハードショットは超上級者の練習方法です。前記のB級の練習をC級がやっても意味が薄いように、俺くらいの実力でハードショットを練習しても百害あって一利なしです。

上級者の誰某がこんな練習をしていた。真似してみたい気持ちは分かります。でも、その練習をしている彼はそこに至るまでにもっといろいろな練習や経験を積んでそこに到達した訳です。

キャッチボールも満足に出来ないのにカッコ良いからとスライディングキャッチの練習をしたら怪我しますよね?それに上手くもならないはずです。練習には自分のレベルにあった練習というものが必ずあるはずです。それを見つけることが大事ですし、良いコーチ(師匠)というのはそれをアドバイス出来る人だと思います。この業界には少ないですけどね・・・

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2011年05月26日 03:47に投稿されたエントリーのページです。

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